ガイド · 会計システムと各国の制度

会計システムとは:種類と、自社に合ったシステムの選び方

ノート、表計算ソフト、インストール型ソフト、クラウドのシステム。どれも数字は記録できますが、帳簿をつけられるとは限りません。このガイドでは、会計システムが本当に担う役割を説明し、四つの帳簿のつけ方を比べ、失敗しない選び方を六つの質問にまとめます。

書類の上に置かれた革の手帳とペン、その横に開いたノートパソコンとコーヒー
写真:Ketut Subiyanto、Pexels

融資、銀行、そして青いノート

佐々木真理さんはケータリングの仕事を始めて四年になります。受け取ったお金、支払ったお金、お客様からまだもらっていないお金は、すべて青い表紙のノートに書いてきました。そのノートが彼女を困らせたことは一度もありませんでした。冷蔵車を買うために融資を申し込んだ、ある火曜日までは。銀行の担当者は丁寧で、はっきりしていました。直近二年分の貸借対照表と損益計算書が必要です、と。

その夜、真理さんは台所のテーブルでノートを開きました。数字はすべて書いてあります。けれども、求められた二つの書類はどこにもありません。足りないのは情報ではありませんでした。その情報を、ほかの人が読んで確かめられる決算書に変える仕組みが足りなかったのです。

会計システムとは

会計システムとは、事業が一つひとつの取引を役に立つ情報に変えるためのルール、記録、道具をまとめたものです。道具はその一部にすぎません。システムと呼べるのは、売上も仕入も支払も、証憑から報告書まで、いつも同じ道筋をたどるからです。構成要素は五つあります。

  • 勘定科目表:事業で使う勘定科目の一覧。資産、負債、純資産、収益、費用に分かれます。
  • 証憑:請求書、領収書、契約書、通帳や入出金明細など、取引を裏づける書類。
  • 帳簿:仕訳を日付順に記録する仕訳帳と、それを科目ごとに整理する総勘定元帳。
  • 手順:誰が記帳するか、どれくらいの頻度で確認するか、いつ月を締めるか。
  • 報告書:試算表、損益計算書、貸借対照表。

単式簿記と複式簿記

単式簿記は家計簿や現金出納帳のようなもので、お金の出入りを並べた記録です。手元にいくらあったかはわかりますが、事業が何を持ち、いくら借りていて、本当はいくら儲けたのかはわからず、貸借対照表も作れません。

複式簿記では、一つの取引を同じ金額で二つの勘定科目に記録します。一方の借方と、もう一方の貸方です。そのため借方の合計はいつも貸方の合計と一致し、一致しなければシステムが誤りを知らせます。真理さんが銀行に求められた二つの決算書は、複式簿記から生まれます。多くの国で、会社には複式簿記による帳簿が法律で求められています。エルサルバドル、スペイン、日本の各ガイドで、国ごとの決まりを説明しています。

帳簿をつける四つの方法

方法得られるもの限界
ノート費用がかからず、ひと目でわかる合計も照合もせず、誤りを知らせない
表計算ソフト自動で合計し、ワンクリックで並べ替えられる壊れた数式や消えた行に気づきにくい
インストール型ソフト一台のパソコンで本格的な会計ができるバックアップ、更新、ライセンスは自分で管理
クラウドのシステムどのブラウザからでも開け、常に最新版インターネット接続が必要

表計算ソフトの夜

真理さんはノートの内容を表計算ソフトに移すことにしました。二年分の取引を写し、数式を組み、三晩後、貸借対照表が350合いません。何時間も探しました。誤りが見つかったのは午前一時。ある列の合計の数式が一行手前で終わっていて、結婚式の代金が抜けていたのです。

真理さんの記帳が間違っていたわけではありません。道具が止めてくれなかっただけです。選ぶときに大事なのは、まさにこの違いです。良い会計システムの価値は、できることと同じくらい、させないことにあります。借方と貸方が一致しない仕訳は受け付けず、一度記録した金額が跡形もなく消えることも許しません。

選ぶための六つの質問

  1. 複式簿記で記帳し、貸借が一致しない仕訳をはじくか。
  2. 履歴が残るか。記録した仕訳は削除せず、取消仕訳で打ち消し、両方が見える形で残るか。
  3. 法律、銀行、税理士が求めるものを出せるか。仕訳帳、総勘定元帳、試算表、損益計算書、貸借対照表。
  4. ご自身や税理士が必要とするなら、複数の会社を管理できるか。
  5. 許可を求めることなく、いつでも全データをダウンロードできるか。
  6. あなたの言語に対応しているか。用語を一つずつ説明してくれるシステムは、覚えるのも使いこなすのも早くなります。

物語の結末

真理さんはクラウドの会計システムで会社を開き、開始残高を入力し、証憑を手に一か月ずつ記帳していきます。貸借が合わない仕訳は、記録される前に戻ってきます。二週間後、税理士が帳簿を確認し、真理さんは誰でも確かめられる貸借対照表と損益計算書を銀行に持っていきました。青いノートは、思い出として引き出しにしまってあります。

Aconta Online の役割

Aconta Online は複式簿記によるクラウド会計システムです。借方と貸方が一致しない仕訳はすべてはじき、記録した仕訳は決して書き換えません(誤りは取消仕訳で訂正し、両方が残ります)。仕訳のたびに、仕訳帳、総勘定元帳、試算表、損益計算書、貸借対照表を最新の状態に保ちます。十四の言語に対応し、用語集ですべての用語を説明し、会計事務所が複数の会社を管理することもできます。データはいつでもダウンロードできます。税務申告は行いません。それは引き続き税理士の仕事です。最初の一社は無料で、カードの登録も不要です。

よくある質問

会計システムとは、ひと言でいうと何ですか。

事業が一つひとつの取引を、証憑、帳簿、報告書とともに整然と記録する仕組みです。それによって、いつでも何を持ち、いくら借りていて、いくら儲けているかがわかります。

表計算ソフトは会計システムですか。

道具としては使えますが、完全なシステムではありません。すべての仕訳の貸借一致を求めず、数式や消えた行が跡を残さずに結果を変えてしまうのを防げません。

小さな事業に向いている会計システムは。

複式簿記で記帳し、貸借の合わない仕訳をはじき、訂正の履歴をすべて残し、国が求める帳簿と決算書を出せるものです。クラウドなら、一台のパソコンに頼らずに済みます。

会計システムがあれば税理士は不要ですか。

いいえ。システムは記録して整理し、税理士は分析し、助言し、申告書を作成し、法律が求める書類に署名します。帳簿が整っていれば、その仕事は早く、安く済みます。